REPAIRBLOG修理ブログ

プラウテクニカルサポート小関です

 

茨城県より持ち帰ったMTD薪割機LS 21T

症状は「動作に元気がない！」です

スペック上はサイクルタイム19秒ですが実測21秒のタイム

仕様上も十分遅いですがさらに遅く感じます

ん～、誤差のはんいか？

かなり使い込まれている感じがしますね

圧力計を装着し破砕力を確認すると

普通はポンプが高圧側に切り替わった時に

パキっとメーターの針が跳ね上がるんものなんですが

なんだか「むにゅ～っ」と圧が上昇し規定圧で落ち着きます

気持ちよくない動作感です

本格的な検査に入る前に輸送時に気になったオイル染みをチェックしました

上の写真でもエンジン下に茶色いオイル染みが見えますよね

現地は砂地だったんで気づきませんでした

よく見るとタペットカバーは一度取り外した形跡があります

このカバー、液状ガスケットで張り付けてあるので

慣れていない人が作業すると必ず変形します

で、オイルスティックを抜くと「ゲっ！」

全くオイルが付かない・・・

危うくエンジンを昇天させるところでした

ユーザーがこのまま使っていたら数時間でイッテましたね

取り外したタペットカバー

見たことが無い色（透明）の液状ガスケットが塗布されています

そして気持ち悪いくらいブヨブヨな触感

工場出荷時はスリーボンド1207Bが塗布されているので黒です

下側は変質して生ゴムの様です

綺麗にしないといけません

そして変形も修正して面を平にします

ブヨブヨの除去を開始しましたが低反発な感じで取りにくく難航

スクレーパーをあきらめワイヤーブラシでひたすらゴシゴシ

なんだかお風呂のコーキング剤のような感じがします

達成感MAX

綺麗になりました

ヘッド側も綺麗にしますが

当たり面がガリガリに傷ついています

前作業者がやちゃったんですね

樹脂スクレーパーを使うとこうならないんですが

こちらも綺麗にしていきますが例のブヨブヨのおかげで

オイルストーンが食いつきません

グニュグニュ滑って面研が進まない

この嫌な傷を消すのは大変な作業ですが

ひたすら研磨

気が付けば夕方

タペットカバーにスリーボンドを塗布し組付けました

ここで時間切れ

オイルを注入し一晩リークテストを実施します

漏れないとイイな