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電動ポータブルウインチPCW3000-Liの充電環境
プラウテクニカルサポート小関です
自動車の世界ではEV化が進行中ですが
林業機械も着実に電動化が進んでいるのを肌で感じます
良い例がSTIHLのMSA300C-O
いままで電動チェンソーを甘くみていましたがコレは真面目に50ccエンジン機と比較できるパワーをもっています
今回はチェンソーではなく「ロープウインチ」のお話です
PLOWではカナダのPortableWinch社製のウインチを販売していますが
最近電動タイプがラインナップに加わりました
PCW3000Liがそれです
ガソリンエンジン機のPCW3000のパワーユニットが電気モーターになったと思って下さい
見た目はホンダGX35エンジン部分が黒い箱に置き換わった外観が特徴
電動化でパワーダウンするかと予想していましたが
牽引力はガソリンエンジンのPCW3000よりパワーアップしています
エンジン機の牽引力が700kgですが電動機は1トンなんです
牽引速度も10m/分から11.6m/分になりスピードも上がってます
重量はエンジン機が実測10Kg(燃料オイル込み)のところ
電動機はバッテリー込みで11.4Kg、1.4Kgしか重くなってません
パワーとスピードが向上した分を考慮すると逆に重量増が僅かに感じますね
でも、電動化で気になる部分ってありますよね
現場でどれ位の時間つかえるのか?
充電はどれくらいかかるのか?とか
調べるとPCW3000Liの製品情報ってほとんどないことに気づきました
という事で今回は「充電」にフォーカスし検証しました
これが純正充電器とバッテリー
取説には充電にどれくらい時間がかかかなどの説明がありません
ネットを検索してもデータらしき物を発見できませんでした
なのでコセキが実機測定をしました
バッテリー物なのでその場の気温とかバッテリーの劣化具合で
数値に差がでるかもしれないので新品状態でのデータとしてですよ
ただ充電時間を測定してもツマラナイので
Jackeryのポータブル蓄電池で充電中にチャージャーが
どれくらい電力を消費(バッテリーに流しているか)をモニターしました
プラウ上越店ではJackeryポータブル蓄電池を販売していて
現場で電動工具のバッテリーを充電したいと購入されるお客様もいます
そこでJacery600plus(632Wh)内蔵のリチュームイオン電力で充電し放電量もモニターします
PCW3000Li純正バッテリーは80V 4.0Ahなので容量は320Whになります
今回残量はLED1個が点滅しているので残量10~20%という表示です
電圧測定の残量計算でほぼ10%残でした
100%チャージ状態の600plusにポータブルウインチの充電器を接続し
充電をスタート
充電器のファンが勢いよく周りだします
開始直後のチャージャ消費電力は332W
15分経過後346Wに上昇しポータブ蓄電池の残量は85%に
計算上15分間で94.8Whがバッテリーに入った事になります
約30%分を15分で充電しています
33分経過した時点でチャージャーの消費電力は204Wまで低下
(上の写真はさらに少し経過したときのです)
計算上208Wh充電しバッテリー充電量約65%
30分で60%程度の充電ができるようです
この時ポーターブル電源の残量は67%でした
充電はどんどん進みます
バッテリーのLEDも4セグ中3セグが点灯
45分を経過したころチャージャーの消費電力が急に低下しました
今まで300~200W台だっとのが100Wを切ります
計算するとバッテリー充電量が約90%
実はここから先はどんどん供給電力が下がって
時間ばかりかかりバッテリーに電気が入っていきません
最終的に64分経過した時点で充電が完了(充電器が停止)
最後の10%を充電するのに20分かかった事になります
リチュームイオン電池は安全の為満充電付近では
充電スピードをシステムが絞ってゆっくり電気を入れるといいますが
まったくその通りのデータになりました
充電完了時のJackery600Plusの蓄電量は56%
予想より残った気がします
検証のまとめ
・実用上充電時間は45分で切り上げるのが効率的
それからの20分で10%分しか充電できない
バッテリー残10%から64分で満充電
(リチュームイオン電池は過放電しないようこれ以上放電できないんです)
・Jackery600Plus(容量632Wh)で
バッテリー約2個分の充電ができる(90%充電なら余裕)
なので、家でウインチのバッテリーとJackeryを満充電していれば
現場で1回目の電力を使い切ったら45分休憩中にJackeryで充電できます
足りなければもう一回分は現場で充電し作業ができますね
*お代わり杯分*
純正バッテリーが¥55,000なのでポタ電のコスパが光ります
心配な方はスペアバッテリーを1個購入すれば作業中に
もう一個のバッテリーを充電でき切れ間なく作業ができますね
バッテリー機はクルマに積んで移動してもガソリン臭くなく
エンジンみたいにオイル・エアクリーナー・プラグなどの交換不要
ガソリンを買いに行かなくても自宅で充電できる
ポタ電を現場にもっていけば電欠の心配もなくなる
デメリットはガソリン機との価格差位いしか見当たりません
エンジン機PCW3000 ¥240,900
バッテリー機PCW3000Li¥310,200(バッテリー、充電器込み)
価格差¥69,300
性能アップとランニングコストが低いので価格差はそれほど大きくないのかな
エンジン屋の正直な感想です
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