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STIHL MS261C-M エンジンかからない症状で群馬県から持ち込みされました。

PLOW長岡店の柳です。STIHL MS261C-M エンジンかからない症状で群馬県から持ち込みされました。他店購入品でも喜んで修理させていただきます。2023年製造で使用感なく凄くキレイです。工場内の燃料を補給して正常にエンジンかかりました。なぜエンジンかからなかったのか?

スパークプラグを外そうとしたらすでに緩んでいました。締め付けトルクが弱い可能性あり、圧縮圧力を点検すると950Kpaでした。やや低いです。

マフラーを外してピストンを点検するとピストンリングの上に縦傷があります。トップリングとセカンドリングの間が排気漏れして黒くなっています。エンジンかかるけど軽度の焼き付きしています。お客様はHPウルトラを使っているそうですがなぜ縦傷ができたのか?ならし運転期間中に無負荷でフルスロットルにしてしまったかもしれません。始動不能の原因はスパークプラグの緩み、圧縮圧力低下による始動困難の可能性があります。

シリンダーの吸気側には縦傷は見えませんでしたが縦傷がついたピストンのシリンダーの内壁も縦傷ができているはずです。

お客様の要望でフライホイールを手で回すと擦れるような感じがするそうなので隙間を点検、調整しました。特に異常は感じられませんでした。

デコンプバルブを清掃後、圧縮圧力を再点検すると1,050Kpaでした。正常値に近くなりました。

販売終了したチューニングキットが付いていました。スプロケット、ガイドバー、ソーチェーンを45cm→40cm、ピッチ.325→3/8P”、ドライブリンクの厚さ1.6→1.3に変更することで摩擦抵抗が減少して20%切断スピードアップするというカスタムがありました。現在は単品での購入可能です。

MDG1による運転データを確認すると、3時間26分42秒、アイドリング回転数設定40、フルスロットル設定63、現使用時の最高回転数8,343rpm、最高回転数14,000rpmなのにハーフスロットルで使っていたのでしょうか?実際に木を切る時はソーチェーンが木に食い込むことで負荷がかかるのでフルスロットルでもエンジン回転数が下がりますがエンジンの最大トルクの回転数になるので粘り強く木を切断できます。

診断結果はすべて正常でした。この後は較正(この機種は初期化ではなく最適化)して修理完了です。

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