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PLOW草刈機 WGC530のエンジン

PLOWカスタマーサポート小関です

 

今シーズン発売した新商品WGC530に多くのご注文をいただきありがとうございます

爆発的人気で多くのバックオーダーをいただいており感謝いたします

本日も200台以上入荷しスタッフ総出で組立始動確認を行いました

次の入荷は9月7日(土)、この日も全力で組立出荷を行いますので今しばらくお待ちください

 

今日のお題は「WGC530のヤマハエンジンにOHCって書いてあるけどどういう意味?」

と質問をいただきました

WGC530のエンジン YAMAHA MA190です

機体を前から見ると「OHC」と刻印されていますね

この文字は「オーバー・ヘッド・カムシャフト」の頭文字なんです

カムシャフトがシリンダーヘッドの上にあるエンジンって意味です

自動車やオートバイなどに多く採用されています

近い構造でカムシャフトを2本にしたエンジンをDOHCと呼びます

OHCは芝刈機では珍しいタイプのエンジンです

 

ほとんどの他社製品ではOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)を採用しています

OHVはバルブがヘッドの上にあるって意味です

ハーレーダビッドソンや自動車ではシボレー・コルベットなどが今でも採用しています

このタイプはエンジンの下の方にあるカムシャフトが長~い棒(プッシュロッド)を押して

エンジンの上の方にあるバルブを開閉させます

構造が単純で全高と重心を低くできるメリットがありますが

高回転化に向かず、乗用車では遙か昔に消えたテクノロジーです

コセキが新人整備士だった頃はまだまだ現役で走っていましたよ

日産のA型エンジンとかトヨタのT型とかがそれです

これはホンダUM2160のエンジンOHV(オーバー・ヘッド・バルブ)と刻印されていますね

じゃーOHCは、棒(プッシュロッド)では無くどんな仕掛けなんでしょう

って事でカバーを開けてみましょう

WGC530のタペットカバーを取外しました

これ見て分かった人は通ですね

アップにすると分かりやすい

チェーンが見えます

このエンジンはヘッドの最上部にあるカムシャフトとクランクシャフトをチェーンでつないています

タイミングチェーン式って構造です

 

これも一時期タイミングベルト式にとって代わられ消滅しかけましたが

最近は復活して逆にタイミングベルト式が絶滅危惧種になりつつあります

簡素な構造のOHVと比較すると部品点数も多くコストも掛かるはずですが

なぜコレを採用したんでしょう?

OHCは本来高回転化が目的のはずですが汎用エンジンの最高回転数は3600~3800rpm程度です

あきらかにオーバースペックな気がします

スペック至上主義の人には魅力的なのかもしれませんが・・・

 

実はこのエンジン、ヤマハの設計ではないんです

えっ~って失望した方には申し訳ありません

別に偽物ヤマハエンジンでもありませんよ

 

実はこのエンジン、スバルEA190Vというエンジンとして2010年に発売されました

その後、スバル(富士重工業)が「自動車に集中するわ」という事で

2017年9月末で汎用エンジンの生産販売を終了

結果、汎用エンジン事業をヤマハ発動機に事業譲渡する事になり

スバルEA190VエンジンはヤマハMA190エンジンにリネームし現在に至っています

もしかしたらスバルの技術者が「OHVなんてやだ~」ってこだわり派だったのかも知れませんね

 

 

 

 

 

 

 

 

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