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STIHL MS260 エンジンかかるけどパワーがない。茨城県から送られてきました。

PLOW長岡店の柳です。STIHL MS260 中古品を購入したがエンジンかかるけど負荷をかけるとパワーがなく、無負荷で回転数が高い、アイドリング回転数で金属音発生する。スロットルレバーを握っても加速不良で吹け上がりが悪いという症状です。茨城県から送られてきました。他社製の2サイクルエンジンオイルを使用しているそうです。

手書きで書かれています。正しい型式はMS260 排気量48.7cm3 前期型です。

早速ですが点検するとフィラーキャップ損傷あり、ガイドバー、ソーチェーンは摩耗しています。交換をお勧めします。

ピックアップボディはかなり汚れています。吹け上がりが悪い原因の1つはこれですね。

工場内の燃料(STIHL 純正HPスーパー使用)を補給してスターターを何回引いても初爆なし、エアークリーナーを外してキャブレタークリーナーを吹き付けてスターターを引くとエンジンかかりました。スターターを引いている時すでに金属音発生しました。アイドリング回転数でもシャリシャリと擦れるような異音発生します。アイドリング回転数が低いので調整しました。最高回転数13,000rpmまで回りました。吹け上がりましたがMS260は最高回転数14,000rpmなのでこれでも低いです。チェンオイル吐出確認しました。オイルポンプは正常です。

スパークプラグを外してシリンダーの排気側を点検すると縦傷が見えます。

圧縮圧力を点検すると660Kpaでした。かなり低いです。正常値は1,100~1,150Kpaなのでこんなに圧縮が弱いのにエンジンかかることが凄いです。

マフラーを外してピストンを点検すると排気側全体的に縦傷がありました。

ピストンリングの下側にも深い縦傷があります。エンジン焼き付き確定です。

パワーダウンする原因はエンジン焼き付きによる圧縮圧力低下と診断します。メーカー部品供給終了しているので通常の販売店では修理不能ですが、STIHLプロフェッショナルの資格を持つ私はこの機体を復活させることができます。

次にキャブレターを点検します。

Walbro製キャブレター 型式WTE 機番3A

漏れテストの結果は正常です。しかしダイヤフラムの劣化、インレットニードルバルブの摩耗は分解しないと分かりません。修理可能ですが高額になるのでお客様に相談します。

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