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STIHL TS480i シリンダーピストン交換
PLOWカスタマーサポート小関です
今日は朝からエンジンカッター整備です
STIHL TS480iの焼き付きによるシリンダーピストンKIT交換を2台と
新ダイワECD7412Sに7414S、ハスクK770-DRYの分解整備
アナログ機をサクッと終わってTS480iに着手
2サイクルエンジンは混合オイルの品質とエアクリーナや燃料フィルターのメンテナンスが
エンジン寿命に直結します
焼付きの原因を診断します
まずエアクリーナーエレメントは失格
まるで清掃していません
ここまで詰まるとろ紙部分以外の所からエンジンはダストを吸い込みます
またこの機種は燃焼噴射式の電子制御エンジンなので
空燃比を自動補正し吸入空気量が減少した分
噴射ふる混合油を減量しエンジン回転を維持するよう制御します
結果、供給される潤滑油分がへり焼き付きを起こします
まずECUに記録されている空燃比補正データと運転履歴を見ます
総運転時間は22時間20分58秒
運転回数は616回
慣らしが終わってこれからって機体のはずですが
空燃比補正データです
低回転域は増量補正いっぱい
フルスロットル域はまずまずの値です
エアクリーナーのダスト吸着具合と整合性が取れないと思われますが
シリンダーにダメージがあるエンジンはブローバイガスの急増や
圧縮低下で一見おかしな補正値を示す事が良くあります
点検時はデジタルデータだけでなく
実機のシリンダーピストンの状態観察が重要な事がこれで分かります
実機の分解スタートです
マフラーやリコイルユニットなど外装部品を取り外していきます
リヤハンドル部を取り外すとコントロールユニットが顔を出します
黒い四角いのがそれ
ハンドル部の裏側はこうなっています
コントロールユニットを撤去
クランクケース部とタンクユニット部を分離します
燃料ポンプから配管を抜き取りキャップを取付ダスト侵入を防止
クランクケース分離完了
TS480iはクランクとシリンダーを下部からボルトを入れる
縦割りケースでは珍しい仕様
なのでここまで分解する必要があるんです
見積もり高いじゃん!って言わないでね
理由がチャンとあるんです
このあと来店客対応や開発中の案件などで作業が中断
残りの作業はあすへ持ち越しになりました
で、これがシリンダーとピストン
パッとみて何か気づいた人は鋭い人です
M-Tronic機とシリンダーやピストンのデザインが全然違います
掃気ポートも斬新ですが
理由はピストンのカタチに表れています
ピストンはこのデザイン
なんだか懐かしさがあふれてきます
やっぱりコレがいいですよね
層状掃気がダメって事はないですが
やはりスタンダードなピストンバルブ式の方が理想に近い事が間違いありません
シンプルが一番です
ポートの仕上げも流石はSTIHLって感じです
これなら初期カジリは起きませんね
続きの作業が楽しみです
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