REPAIRBLOG修理ブログ

PLOW長岡店の柳です。STIHL MS150TC-E修理入庫しました。他店購入品ですが喜んで修理させていただきます。お客様の訴えは1.アイドリング回転数が高い。2.再始動不能になる。

御用命箇所ではないですがスターターグリップとロープが損傷しています。

他社製エンジンオイル使用した混合油と木屑混入を確認しました。

エアーフィルターは清掃されていますが汚れています。

プライミングポンプを何回押しても燃料を吸い上げないです。ポンプ単体の故障またはキャブレター内部詰まりが原因です。

入っていた燃料でエンジンかかりました。アイドリング回転数3,870rpmです。基準値は3,000rpmなのでかなり高いです。しかし最高回転数が表示しないので

STIHL純正デジタルタコメーターの出番です。3,990rpmを表示しています。

最高回転数13,620rpmでした。基準値は12,800rpmなので820rpm過回転です。キャブレターはリミッター付きでお客様が調整できないはずなのでピックアップボディ、キャブレター内部詰まりが原因で薄い空燃比による過回転と診断します。

スパークプラグを点検すると、電極摩耗、カーボン付着しています。写真では茶色に見えますが肉眼では白っぽいです。

圧縮圧力を点検すると890Kpaでした。正常値ですが

マフラーを外してピストンを点検すると縦傷なし、でもピストン変色、排気口にカーボンが堆積しています。これは2サイクルエンジンオイルが原因です。

シリンダーの吸気側を点検すると薄い縦傷がありました。アイドリング回転数が高い原因はピックアップボディ、キャブレター内部詰まり　再始動不能になる原因はスパークプラグにカーボン付着しているため失火した。タンクベント詰まりと診断します。