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STIHL MS201TC-M 2時間くらい作業するとエンストして再始動不能になる診断

PLOW長岡店の柳です。長岡市内の造園業者様のSTIHL MS201TC-Mです。2台目は2時間くらい作業するとエンストして再始動不能になるという症状です。現象確認するとフルスロットルにすると最高回転数まで吹け上がらずにエンストしそうになりました。

診断開始します。圧縮圧力を点検すると880Kpaでした。低いですがこのエンジンでは正常な範囲内です。

マフラーを外してピストンを点検すると縦傷なし、しかし排気口にカーボンが堆積しています。

シリンダーの吸気側を点検すると薄い縦傷がありました。軽度のエンジン焼き付きしている状態です。

燃料を抜いてみると木屑が入っていました。タンク内をエアーブローしてから給油します。

ピックアップボディは他社製部品がついていました。汚れているので交換します。

M-Tronic診断します。運転データは稼働時間142時間47分36秒、アイドリング回転数設定77(異常に濃い空燃比) フルスロットル設定49(正常)

アイドリング回転数の時はスロットルバルブは閉じているので吸入空気量は少ないのに燃料を濃くしている原因は、ピックアップボディ(燃料フィルター)が詰まっているから燃料を濃くしてやらないとアイドリング回転数を維持できないと診断します。

M-Tronic診断結果はすべて正常でしたが最高回転数にするためにスロットルレバーを急に握るとエンストしそうになるのでゆっくり握りました。点火系統は正常ですが燃料系統は異常です。

較正(最適化)します。

アイドリング回転数設定54 フルスロットル設定49 になりアイドリング回転数設定が正常値になりました。設定値が変わったのでスロットルレバーを急に握っても鋭い吹け上がりになりました。その他キャブレターのソレノイドバルブやピックアップボディが詰まっていると吹け上がりが悪くなります。

2時間くらい作業するとエンストして再始動不能になる原因として疑われる部品があります。キャブレターの左側にある「タンクベント」です。燃料タンク内の圧力を調整するバルブですがここが詰まると燃料タンク内部が負圧になって燃料供給できなくなりエンストします。エンジン焼き付きする原因にもなります。この状態ではほぼタンクベントは詰まっていると思います。

清掃してからタンクベントを交換しました。こまめに清掃することで防げる故障があります。MS201TC-M修理完了しました。

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