REPAIRBLOG修理ブログ

プラウカスタマーサポート小関です

長野県よりハスクバーナ５６０XPの整備依頼品が到着

症状は「エンジン回転が上がらない」

早速点検すると始動性は良好ですがエンジン回転数が9000rpm位で頭打ち

レスポンスは悪くないんですが

トリガーを握る感触もすこし緩いですね

手を入れる前にAuto Tuneのデータをチェックします

5シリーズは基本電子制御キャブレター搭載で燃料流量制御をニードルではなく電子ソレノイドでコントロールしています

＊５４３XPだけはゼノアの色違いなのでアナログキャブを搭載してます

PCを接続します

この機体、かなり使い込まれています

累積稼働時間は８６３時間００分５３秒

始動回数は8,024回

直近の運転最高回数と使用履歴（スロットル開度と回転数履歴）が消えているので

ECUの内部バックアップ機能が喪失しています

運転には支障ないのでこのままでも大きな問題にはなりませんが

５６０XPはプロ機ですがプライミングポンプが搭載されていて

登場時はちょっと引きましたがメンテナンスを怠らなければ便利な装備です

いまなら許せます

その奥に3極の黒いコネクターがありそれを専用配線でPCと繋ぎます

これはスロットルセンサーのアクティブテストデータ

スロットルセンサーの状態をリアルタイムに観察できます

↑の写真では開度４５％と表示されていますがスロットルトリガーは１００％握っています

その状態でキャブのスロットル軸を開けるとさらに開き

データは１００％を表示する位置まで変位します

これがスロットル軸

トリガーから伸びるワイヤーで引かれる構造です

今回のトラブルはこのワイヤーがスロットルを引ききれていないのが原因です

トリガーを含めたワイヤーの交換が必用ですね

今日は時間切れで作業はここまで

部品を拾い出し見積を連絡します