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STIHL 032AV エンジンかからない、故障診断

PLOW長岡店の柳です。大阪府のお客様から送られてきたSTIHL 032AV 形見のチェンソーを修理して欲しいという依頼です。地元の販売店で古すぎて部品ないから修理できないと断られてしまったそうです。確かに凄く古いSTIHL 032AVですが、昨年も修理完了しました。過去の記事はこちらです。https://plow-power.com/repairblog/repairblog-27686/

普通のSTIHL販売店ではこの機体を修理できないのですが、正確な故障診断と不具合箇所を特定して修理見積もりします。修理するかしないかを判断するのはお客様です。当店で修理可能であってもお客様が断念すれば修理できません。

スプロケットカバーにMade in West Germanyと書かれています。40年位前のチェンソーですが凄くいいデザインです。この時代でもチェンブレーキ標準装備されている所が流石です。

梱包から取り出した時にエアーフィルター、カバーがないことに気づきました。最初からついていなかったのか?お客様に聞いてみます。この状態で使ったら木屑を吸い込んでピストンとシリンダーに傷ができます。

診断開始します。燃料タンクの中は非常にキレイです。大事に使っていたようです。燃料を補給してスターターを引きましたがチョークにできないので始動せず、キャブレタークリーナーを注入して引くと爆発しました。点火系統は正常です。

圧縮圧力を点検すると、1,180Kpaでした。久しぶりに高圧縮エンジンに出会いました。圧縮圧力も正常です。

キャブレターを取り外しました。Tillotson製、型式HU 機番51A

漏れテストは正常でした。しかし分解しないとダイヤフラムの劣化やインレットニードルバルブの摩耗、スクリーンフィルターの詰まりは確認できません。キャブレターオーバーホールは必要です。

スターターを取り外しました。フライホイール、スターターは清掃必要です。

マフラーを外してピストン、シリンダーを点検するためにハンドルとエンジンを分離します。

ピストンの排気側です。キレイなピストンです。排気口にカーボンなどの付着なし、STIHL純正エンジンオイルを使っていたと思います。

シリンダーもキレイでした。この状態からエアーフィルターがない状態では使っていないと思います。欠損しているエアーフィルター、カバーを入手して燃料系統の修理で復活できそうです。

スプロケットの摩耗なし、エンジン始動してからでないと点検できない箇所があります。チェンオイル吐出確認(オイルポンプの動作確認)、クラッチスプリングの劣化(アイドリング回転数でソーチェーンがまわりっぱなしになるか)かなり汚れていますがそれでもこの機体は状態が良いと思います。お客様に相談します。

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