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ハスクバーナT540XP エンジン不調診断

プラウカスタマーサポート小関です

京都から送って頂いたハスクバーナT540XPの診断です

症状はエンジンが止まる!

確認すると始動性が少し悪く作業を開始すると30秒ほどでエンジン回転が低下して止まってしまいます

焼付きでブローバイガスが還流しているか燃料供給が続かない感じですね、どちらでしょう

まずはシリンダーのチェックから入ります

ECUのデータを確認すると

累積運転時間は41時間50分42秒

始動回数は892回

直近運転時の最高回転数は13820rpm

キャブレター最高温度は52℃

使用履歴はアイドリング40%、6000~12000rpmが26%

ソレノイドチェックはカチカチと良いい音が出ています

AutoTuneは問題なく動作しているようです

マフラーを取外して内部を確認します

やはりシリンダーに深刻な問題を抱えていました

ポート周辺に深い縦傷(と言うよりも溝)が刻まれています

これではピストンにもダメージが入ってますね

排気ポート側は問題ないので異物を吸入したと思われます

T540XPで異物吸引というと必ずチェックすべき所があります

赤丸で囲ったゴムダクトの奥

ここです

クランクケースとキャブレターをつなぐインパルスホースがあります

これ、抜ける事があります

この機体もキャブレター側で抜けていました

クランクケース1次室の圧力がこのホースから抜けたり入ったりしちゃいます

ベンチュリーから吸引した混合気の一部もここからエンジン外へ抜けてしまうんです

おまけにピストン上昇時には負圧になった1次室へこのホースからゴミだらけの空気を吸い込みます

最悪の状態です

シリンダーピストンKITの交換だけで済めばいいのですが

当然クランクケース内のクランクベアリングやビッグエンドのジャーナルにも少なからずダメージがあるはずです

接続口が開放したキャブレターのポンプダイヤフラム面にもダストは侵入しています

高額修理決定なので見積を算出しユーザー連絡です

 

 

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