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STIHL 028AV SUPER 028AVSEQ チェンオイルが出ない修理入庫 エンジン診断

PLOW長岡店の柳です。昨日は雨だったのに今日は雪が降っています。「修理ブログ」を見た!という長野県のお客様から送られてきたSTIHL 028AV SUPERです。

お客様の訴えは、チェンオイルが出ないので分解したらウォームギヤが破損していたそうです。

型式 028AVSEQ 製造年月1987年1月なので35年前のチェンソーです。排気量52cm3もあります。現行機種MS261C-M 50.2cm3よりも大きなエンジンです。

ウォームギヤ破損+スパーギヤ欠損(スプロケットについていてウォームギヤと噛み合っている)しています。なぜウォームギヤが破損したのか?オイルポンプが固着、故障した状態でクラッチが繋がるとスパーギヤが無理矢理ウォームギヤを回そうとするのでウォームギヤが破損します。チェンオイルを補給して手でウォームギヤを回し続けてみましたがオイルは出てきません。オイルポンプは故障していると診断します。正常なオイルポンプは手動でもオイルを吐出します。

スプロケットが摩耗限界です。リムスプロケットに変更可能です。

ピックアップボディを点検すると汚れていました。交換をお勧めします。

燃料を補給してエンジンかかりましたがアイドリング回転数が低いです。基準値は2,800rpmです。最高回転数は12,400rpmでした。ガイドバー、ソーチェーンを装着していない状態なので正確な点検方法ではありません。MS261C-Mと同じくらいの排気量で最高回転数14,000rpmくらい回るエンジンです。

色々な向きに傾けると燃料キャップから燃料が漏れてきます。

一応タンクベントを清掃して再テストしましたがそれでもオイルは出ませんでした。オイルポンプASSY,ガスケット、ウォームギヤ、スパーギヤ、スプロケット交換必要です。

エンジン診断を開始します。スパークプラグを点検するとBM6Aがついていました。メーカー指定はNGK BPMR7AまたはBOSCH WSR6Fです。抵抗なし(R)なしプラグは雑音(ノイズ)によりエンジン不調や最悪イグニッションコイルを破壊します。

圧縮圧力を点検すると1,010Kpaでした。正常値よりは若干低いです。1,100~1,200Kpaあれば正常値です。

マフラーを外してピストンを点検すると左側に1本縦傷があります。ピストンリングの中間が黒いです。排気漏れしています。

ピストンリングの下側には薄い縦傷が広範囲に見えます。シリンダーの排気口にカーボンが堆積しているのが気になります。

シリンダーの吸気側を点検すると薄い縦傷があります。

軽度のエンジン焼き付きしています。しかしこの程度ならまだ大丈夫です。昨年も同じような状態の028AVSEQのオイルポンプ交換して復活させた実績があります。https://plow-power.com/repairblog/repairblog-25381/経年劣化している燃料ホース、インパルスホース、ピックアップボディ交換もお勧めしますがお客様に相談します。

 

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