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ワドー・ハイブリッド除雪機SS1395N セカンドオピニオンです

PLOWカスタマーサポート小関です

外回りから帰ったら整備ピットにワドーのハイブリッド除雪機が置いてあります

ワドーSS1395N(ホンダHSM1390iのOEM機)です

おまけに分解状態です

上越市内の整備業者が不具合診断にギブアップした品だそうです

パワーハイトが上がったまま下がらない症状だそう

本来は他社分解品はお断りなんですが社長ジョニーの知り合いの所有機という事で整備することにしましたが

たまに困った業者さんがそっと置いていく通称置き逃げ品もあるので困ります

出来る限り対応しますが繁忙期はスケジュール的にお受けできないこともあります

事前に電話もらえると助かるんですが・・・

他社分解品は自称プロの方がかまった末の入庫なのどこまで手をれているか

詳細に観察してから着手します

よくあるんですが整備するつもりで破壊されている機体があります

今回はバッテリー端子やその周辺が緩んでいたりで怪しい臭いがプンプンします

液量不足のバッテリーを補充して端子を接続

クロスレバースイッチを上昇方向へ倒すとモーター作動音とリリーフ音がします

ってことはハイトモーターは回転しているのでモーターは生きています

レバーを下げ方法に倒すとうんともすんとも言いません

下げ回路が成立していないんですね

この時想定される故障原因は

①クロスレバースイッチの内部接点不良

②リレーの動作不良

③配線の断線

この機種はローリング機構無しのグレードなので

リレーがJR仕様より2つ少ないですね

一番外側が走行用パワーリレー

外から2番目と3番目がハイトリレーです

せっかく業者さんがカバーを外してくれたのでリレーのチェックからいきます

ハイト用の2つのリレーを左右入れ替えます

アップリレーとダウンリレーを入れ替えて不具合が逆になればビンゴです

これリレーを1個抜いた図

右隣のリレーも抜いて入れ替えると

今度は下降ができて上昇ができない状態になりました

犯人はハイトリレーでしたね(上写真の抜いてあるリレーです)

ちなみに手持ちの正常なリレーを入れると動作は正常に行われます

とても簡単な診断でした

問題解決です

操作パネルが外れかけていたので何かかまわれてないかチェックします

ユーザーのご用命でオイル交換をずっとしてないって事なので交換します

レベルゲージを抜いてびっくり

今シーズン最強の汚さ、そして量が下限以下

ブラックメタリックのエンジンオイルが排出されます

この後、フラッシングを行いエンジン始動を行いましたが少しピストンスラップ音が出ています

ま~実用可能なレベルなので良しとします

もちょっとで焼付いてましたね

現行機のホンダHSM1390iK1からはオイルレベルセンサーが装備され

オイル量が一定以下になると始動出来なくし焼き付きを未然に防ぐ装置が搭載されました

その他悪いところを見てとの事なのでチェック

ACGベルトに亀裂を発見しました

ハイブリッド除雪機でこのベルトが切れると走行不能になります

切れなくてもオルタネータープーリーがスリップすると警告灯が点灯し同様な現象が発生します

とても重要なベルトです

オーガベルトはラベル面も綺麗で最近交換されている事が分かります

社外品ベルトのAGXがついてました

ベルト交換時にはクラッチダンパーのチェックが重要

このゴムがダメになるとオーガをONにした時にズドンっと衝撃が走ります

そしてクラッチクリアランスの調整

もうこれダメです

隙間が過大、摩耗してるので規定値に調整します

このマグネットクラッチはオーガへの動力を伝達する作用と

オーガOFF時にオーガにブレーキをかける重要な役目があります

3カ所のスリットからシックネスゲージを差し込み正しい隙間に調整

これやってないダメダメ整備品がちょくちょく入庫してきますが

クラッチフェーシングが焼けて「ギャーっ」って凄い音が出てます

そうなるとクラッチ交換するしかありません

この機種はホンダでいえばHSMタイプなので耐久性の高いオーガベルトテンショナーがついてます

HSタイプは支点のピンがガタガタになってプーリーが傾いてまともにベルトが張れなくなります

気になる人はHSMタイプに改造するキットが出ているので交換した方がいいと思います

オーガベルトの張り調整は以前にブログに掲載したので割愛します

ぱっくり割れたACGベルト

リレーにトラブルが出なかったら今シーズン確実に走行不能になってましたね

ACGベルトの張力調整はバネばかりかテンションメーターなどで行います

緩めた上部調整ボルト先端にメーターのフックを掛け真っすぐ引っ張ります

その時の値が145Nm(約15kgm)になった所でボルトを締め付けます

エンジンとベルト関連は整備完了

シャーシーをチェックをしたところ異常個所を発見

クローラーピンの代わりに何かのボルトが入れてあります

ここのピンは超強力なやつでカナ鋸で切ろうとしても切れない位のパーツなんですが

こんなボルトではすぐに折れちゃいますね

プーリーのカラー穴も長穴になっていてもうダメです

左右クローラースプロケットとピン類を交換する為部品を発注しました

残りの部品は明日の昼過ぎに入荷するので夕方までには完成予定

週末の雪にまにあいますね

 

 

 

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