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STIHL MS201C-M 故障診断

PLOW長岡店の柳です。STIHL MS201C-Mの診断中です。エンジン診断開始します。

圧縮圧力を点検すると910Kpaでした。正常です。

しかしマフラーを外してピストンを点検すると真っ黒に変色しています。HPウルトラを使っているそうですがこれは異常です。排気ガスが漏れています。

ピストンリングの下側は全体的に黒いです。シリンダーの排気口にカーボン付着があります。STIHL純正エンジンオイルを使用しているとこのようなカーボンはできにくいのですが混合比率が濃過ぎるのかもしれません。

シリンダーの内壁に薄い縦傷があります。

昨日予想した通りエアーフィルターを通過した木屑を吸い込んでしまった可能性があります。

次にM-Tronic診断をします。

合計稼働時間 70時間43分10秒

アイドリング回転数設定72(異常に高い、濃い設定)フルスロットル設定49

診断結果はすべて正常でした。

較正しました。

較正(初期化)するとアイドリング回転数設定51 フルスロットル設定49

ニードルケージ(ベアリング)に異物が絡んでいないか点検すると異常なし

グリスアップしてクラッチを取り付けます。

アイドリング回転数設定72になる原因は燃料タンクの中に木屑があります。ピックアップボディが詰まるとアイドリング回転数設定が高くなります。

玉切りを20.30分するとアイドリング回転数で刃が回りっぱなしになるという症状からタンクベントがあやしいです。燃料タンクの内圧が低下する(負圧)になると燃料供給困難になります。M-Tronicが強制的に燃料供給を増やす(自動調整)するので設定値が高くまります。テスト結果は正常でした。

これがタンクベントです。昨日現象が起きた時タンクベントが詰まった可能性があります。一時的に燃料タンク内圧が低下して薄い空燃比になりM-Tronicが燃料を多く出すように自動調整した。アイドリング回転数で刃が回りっぱなしになる現象が起きた時タンクベントが機能していない状態だったと診断します。

エアーフィルターの通過した木屑はエンジンに吸い込まれて縦傷ができるだけでなくタンクベントを詰まらせて機能しなくなるトラブルも発生していました。目立てが凄く重要なのと作業後は必ずエアーフィルターを取り外して清掃してください。M-Tronicは優秀なので多少の詰まりなら自動調整してしまいますが過信しないでください。使いっぱなしにすると必ず壊れます。

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