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STIHL021 アイドル回転でソーチェーンが走る
PLOWカスタマーサポート小関です
今回はSTIHLチェンソー021のクラッチトラブル
神奈川県厚木市より送っていただきました
症状は「アイドルでチェーンが走る」
試運転を行うと問診通りの現象が発生します
クラッチ分解点検が必要ですね
カバーを取り外しドラムを指で回転させると嫌な重さがあります
通常はスルスルと惰性で回転するはずなんですが抵抗があり惰性では回転維持しません
シューとドラムの接触音はしないのでクラッチが常時接続してはいません
クラッチを取り外すとアレれな状態
クラッチシューを取り外した時に見える部品が一つ見当たりません
↑は今回の機体
↑が正しい状態
本来はTOPと刻印された円形のプレートが装着されています
どこかで整備されたときに入れ忘れたんですね
分解部品の点検でスプリングは巻きが少し緩く感じます
3分割のシューに力を加えるとやはりスプリング力が低下しています
消耗品なので交換です
ですが、今回のトラブルはここだけではありません
嫌な重さを感じた回転感の原因を探ります
結局原因はウォームギヤでした
ウォームギアは樹脂製で中央にブロンズブッシュが挿入されてます
今回の機体は本来クラッチとウォーム間に装着されるカバーワッシャーが取り付けられていませんでした
その結果クラッチボスがウォームのブッシュを圧迫し変形を引き起こしていました
本来ウォームは針金状の部品が装着されており、その爪がドラム溝と組み合わされて回転します
クランクシャフトからはフリーになっているはずですがブッシュがゆがみクランクシャフトの回転力が直接伝わる状態でした
完全にクランクシャフトに固着しているのではなく、渋い当たりでひきづられている感じ
ドラムを指で回転させた時に感じた抵抗感はこのブッシュとクランク軸との抵抗だった事がわかりました
不足部品の取り付けと異常があった部品を交換し症状は改善しました
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