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ホンダ乗用耕うん機 FJ900のパワーハイトシリンダー整備

PLOWカスタマーサポート小関です

今日はホンダ耕うん機FJ900のパワーハイト整備からスタートしました

最近この機種の修理問い合わせが多くなりました

埼玉県より送っていただきました

到着時はオイル汚れや砂などが付着している状態なので洗浄からスタート

パワーハイトは内部に精密な油圧回路を内蔵しているので洗浄しないで分解にかかると取り返しがつかない事態になります

完全洗浄が分解の絶対条件なので他社分解品などは修理をお受け出来ませんので注意願います

洗浄しすっかり綺麗になったシリンダー

電源を供給するとモーターは回転しますがロッドは伸びません

オイルが出きってるようです

キャップを緩める特殊工具をセットする為少し伸ばす必要がありオイルを注入しました

伸ばすとシール部よりオイルがジャーっと漏れてきます

シールは完全に機能を失っています

キャプを緩めロッド全周をチェックし損傷が無い事を確認

抜き取ったシリンダーロッドです

ピストンも問題なく再使用できますね

シールを確認すると異物が噛みこんでます

リップは潰れて締め代が無い状態、完全に寿命です

ロッドは再使用可能

シールを組み付けるためにガイドをセット

ガイドを使用しないとロッドのエッジで新品のシールが損傷します

重要な特殊工具です

組みあがったロッド

ヘッドをストロークさせるとシールがロッドを締める感触がわかります

古いヘッドはスカスカで抵抗が感じられない状態でした

シリンダー内部にはカラーが挿入されていてロッドのストロークを規制しています

内部ではこんな感じになります

組立を行いオイルを注入し丁寧にエア抜きを実施(これ凄く大事な作業)

ロッドセット前にシリンダー内へ初期充填するオイル量を管理することでエア抜き時間と精度が激変します

一度泡立てるとなかなか気泡が抜けなくなるので重要なテクニックなんです

完成したパワーハイト

動作音も逞しい音に変化しました

リリーフバルブの作動も快調

無事お客様へ送り届ける事ができます

今回の整備費用は部品代込みで¥33,000(税込)です

 

 

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