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STIHL MS261C-M エンジン焼き付きしているかもしれない。故障診断

PLOW長岡店の柳です。「修理ブログ」を見た!という長野県のお客様から送られてきたSTIHL MS261C-M 2017年製です。お客様の訴えは圧縮圧力がほとんどなくエンジン焼き付きしているかもしれないそうです。長野県にもPLOW安曇野店がありますのでお近くの方はご利用ください。

故障診断を開始します。デコンプバルブを閉じた状態でもスカスカで圧縮圧力が感じられません。エンジンカバーを外してみるとエアーガイドシュラウドが折れています。

スパークプラグはCHAMPION  CJ6Yの新品がついていました。NGK BPM7A相当です。R(抵抗)なしプラグはノイズ(雑音)が発生してエンジン不調やイグニッションコイル故障原因になります。メーカー指定はNGK BPMR7A または BOSCH WSR6Fです。電極ギャップを0.5mmに調整してから取り付けてください。

プラグの穴からシリンダーを見ると深い縦傷があります。ピストンヘッドが欠けています。

圧縮圧力を点検すると460Kpaしかありません。

マフラーを外してピストンを点検すると激しく摩耗しています。

重度のエンジン焼き付きです。低品質なエンジンオイル使用かフルスロットルでガス欠したか?

シリンダーの吸気側には縦傷はありませんでした。

エアーフィルターが詰まったまま使い続けると薄い空燃比になる。長野県の標高が高い環境(酸素濃度が薄い)にM-Tronicがキャブレターを自動調整してさらに薄い空燃比になった可能性もあります。薄い空燃比はエンジン過熱や過回転でエンジン焼き付きになり危険です。スパークプラグが白く焼けます。

ピックアップボディが詰まると薄い空燃比になります。M-Tronicが薄いと判断すると濃くするように自動調整しますが詰まったままでは濃くすることができません。チェンソーを使いっぱなしにする人はM-Tronicが自動調整するために変化に気づきにくく、気づいた時には重症になっていることがあります。作業後は清掃や目立てなどのメンテナンスが必要です。

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