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STIHL 020 エンジンかからない故障診断

PLOW長岡店の柳です。修理ブログを見た!という岐阜県のお客様から送られてきたSTIHL 020です。MS200の旧型機です。2000年製造なので21年前のチェンソーです。古いのに古さを感じないデザイン。現行機種はMS201C-Mです。

ほとんどMS200と変わらないですが、チェンオイルタンクと燃料タンクが違います。020は部品供給終了しているのですが何台も修理しているので余裕で修理可能です。チェンオイルと燃料を補給してスターターを引きましたがエンジンかからないです。お客様の訴えは、エンジンかかるけど吹け上がりが悪いですが初爆も起こりませんでした。

故障診断を開始します。エアーフィルターを外してエンジンに直接キャブレタークリーナーを注入してスターターを引くと爆発しました。点火系統は正常です。

確認のためにテスターを使って再確認しました。青白いスパークで正常です。

次に圧縮圧力を点検すると1,140Kpaありました。正常値です。MS200、MS201C-Mは低圧縮エンジンなので900Kpa~1,000Kpaあれば正常値です。

しかしマフラーを外してピストンを点検すると深い縦傷がありました。圧縮圧力が高いのに縦傷ができている原因は?燃焼室内にカーボンが堆積して容積が小さくなったため圧縮が強くなった。しかし低品質なエンジンオイル使用や劣化燃料使用、長時間フルスロットルで運転した直後にエンジン停止したり、フルスロットルで高負荷運転中にガス欠するとエンジン焼き付きの原因になります。他にも目立て不良でエンジン全開を長時間続けると無負荷過回転によりエンジン焼き付きする事例もあります。STIHLチェンソーには純正エンジンオイルHPスーパーまたはHPウルトラをご使用ください。燃料が原因による故障を防いでくれます。

ピストンリングの下側にも深い縦傷がありました。排気口に付着した真っ黒いカーボンが故障原因の1つです。カーボンは堆積するがやがて剥がれるとシリンダーとピストンの隙間に入り込み、研磨剤の役目をして縦傷ができます。STIHL純正2サイクルエンジンオイルはほとんどカーボン発生しないのでエンジン内部をキレイに保ちつつ高い潤滑性があります。排気ガスもキレイです。

シリンダーの吸気側にも縦傷がありました。修理可能ですがこの機体もエンジン分解、シリンダーとピストンの交換が必要です。お客様に相談します。