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STIHL MS660W 故障診断の続き 故障原因特定

PLOW長岡店の柳です。STIHL MS660Wのスターターが全く引けない故障診断の続きです。燃料を補給してスターターを引いてみましたがガチガチにロックしています。ケッチンとは違う感触です。

昨日はスターターを外してフライホイールを手で回しても動かないことまで確認しました。フライホイール側もクラッチ側も異物の嚙み込みはありませんでした。

エアーフィルターを点検すると、何か修理したような跡があります。

カバーを外してみると木屑が侵入しています。

エアーフィルターの内側についているバッファにはフィルターを通過した木屑が見えます。これは危険なサインです。

この状態で試しにフライホールを手で回してみると何故かロックが外れて回りました。1回転するとピストンが上死点で重くなります。

フライホールとイグニッションコイルの隙間を点検しましたが正常です。

スターターを取り付けて圧縮圧力を点検すると、900Kpaでした。デコンプバルブを押して圧縮圧力を弱くしないとケッチンを食らいます。

マフラーを外してピストンを点検すると排気ガスが漏れています。

シリンダーの吸気側には縦傷があります。エンジン焼き付きしていることは確定しましたが何故ロックしていたのかはこの時点では分かりませんでした。

異物が入らないようにマスキングして清掃しました。

キャブレターを取り外しました。

インテークマニホールドからピストンを点検するとガリ傷を発見しました。

ピストンを上死点にすると深い縦傷とピストンスカートの一部が欠けています。ピストンロックした原因はエアーフィルターから異物を吸い込んで吸気側で挟まってしまったようです。エアーフィルターに穴が開いているのを発見したら直ちに使用を中止して交換してください。重大な故障になってしまいます。

 

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