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【過去記事】大好評の除雪機点検パックの作業を公開します
除雪機の点検はお済ですか?
点検って「何処に電話したらやってもらえるのか?」、「費用はどれくらい?」、「どんな点検するの?」って声をよく聞きます。
そんな声に答えようと、当社では「除雪機点検パック」をご用意しています。
内容は
①エンジンオイル交換
②各ベルト点検・調整
③クローラー・スプロケット点検
④各ワイヤー点検調整
⑤バッテリー液・電圧点検
⑥エンジン回転数調整
⑦スパークプラグ点検
⑧燃料フィルター点検
⑨各部グリスアップ
料金は
小型(HS970クラス) ¥18,900
中型(HSM1590Iクラス) 21,000
大型(HS2411クラス) 26,250
*オイル代はパック料金に含んでいます。
*部品交換が必要な場合は別途お見積り。
早速、点検作業をお見せ致します。
今回の作業機は中型ハイブリッド機「HSM1390i」(ノ゚ο゚)ノ
分解作業前に電装系に異常が無いかECUの情報をチェックします。
診断用PCを機体に接続して不具合の有無と故障履歴をチェックするんです。
各センサーの出力データーもリアルタイムでチェックできます((((((ノ゚⊿゚)ノ
今回の機体は大きな不具合はありませんが旋回レバーセンサーのデーターが左右でズレています。
右レバーを握りこんだ時の数値がチョッと良くない。
コノ子は右旋回より左旋回の方が小回りが効いてたはずです。
この部分は設定しなおし修正します。
ココが肝心、結構回転数が規定値より低い機体があります。
当然、本来の馬力が出てません (ノ_-。)
稼働時間は「4101分」 約68時間の稼働時間です。
データチェックを終えたら分解作業にかかります。
ベルト類の劣化、オイル漏れ、配線の損傷、燃焼漏れなど各部の状態を詳細にチェックします。
チョッと見にくいですが真中にあるのが電磁クラッチ。
この機種は電磁クラッチでオーガへの動力を断続しています。
ベルトは絶えず張った状態なんです((((((ノ゚⊿゚)ノ
ベルトの後はオーガの点検をします。
(HSMシリーズになって簡単に外せるようになりました)
中型機はオーガ出力軸とコノ部品に遊びが出やすいんです。
(ひどい時はガタガタ、ブラブラになります)
原因はグリス切れ!
新車じは殆どグリスッ気が有りません∑(゚Д゚)
出来れば新車時に分解給脂したい所です。
(今回の機体はそうしあるので錆びてません、全然!)
この部分、物凄く負荷がかかる割に、オイルはチョッとしか入って無いんです。
毎年交換してほしいオイルです。
丁度いいスパナは無いし、モンキーレンチで緩めたら舐めちゃった。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
って救援要請が毎年あります。
舐めると外れないんですよね、殆ど。
外す時はこんな形の工具を使って下さい。
ガスボンベの栓を緩めるヤツです。
アセチレンとかで鉄板を切断する時にボンベの栓を緩める道具です。
オーガミッションオイルはココから入れます。
指定オイルはSAE#90 普通のミッションオイルです。
量は0.2L(200cc) 、入れ口の穴からあふれない所まで入れればOKです。
ハウジング内部の塗装が剥がれた部分も補修します。
使用するのはホンダ純正塗料!絶対にコレを使って下さい。
コノ塗料、シリコンが配合されているんで雪がくっつきにくいんです。
普通の缶スプレーで塗った人なら雪が凍ってくっついた経験があるんじゃないですか?
アレってどうにも困ったちゃんですよね。
ちなみに純正塗料 ¥1,995です、赤と黒各1本必要です。
高いって?\(*`∧´)/
そう言う人はアレを使って下さい。
スコップに塗る、雪が着かないスプレー、たぶん¥850位だったような・・・
色は付きませんが(クリヤーなんで)、効果絶大です。
塗装が完了したらオーガを組んで行きます。
ココにグリスを塗るのを忘れないで下さい、モリブデングリスがイイです。
片側ずつ組んで、スムーズに回転するかチェックです。
超スムースに回転します、何時までも回ってそうなくらいスルスル回ります。
両サイドのベアリングのチェックも忘れないで下さい。
ゴリゴリしてたらアウト!
錆やすい部分なのでベアリングとカバーに薄くグリスを塗ります。
オーガ部のメンテナンスが完了です(^_^)v
光輝いてます。
イイ感じになりました。
次は点検で見つかった不具合「ベルトの劣化」です。
点検パックにはベルトの張り調整が含まれていますが、調整では機能の回復が困難な場合は別途見積りを行いお客様了承の上交換作業を行います。
ベルトの交換時期って意外と判断が難しいんです。
今回のベルトは亀裂もさることながら、「ハリ」が無いんです((((((ノ゚⊿゚)ノ
まるで輪ゴムのように「ポヨポヨ」。
中型機に多いんですが、「何か飛ばない」って機体のベルトを外すと「ポヨポヨ」になってるんです。
見た目にそれほど摩耗して無くても弱ってる事が多々あります。
今回は発電機のベルトも合わせ3本交換です。
(発電機のベルトが滑ったり、切れたりすると中型ハイブリッド機は走行しなくなります
そんな時はインジケータのオレンジランプが点滅してるはずです)
電磁クラッチの配線やダンパーの金具を外したらテンショナーを取り外します。
(これが邪魔でベルトが外れません)
これがオーガベルトテンショナー(ノ゚ο゚)ノ
こいつで常にベルトを張ってます。
第一世代ハイブリッド機(HS1390IとかのMが付かない機種)はこのテンショナーが痛みやすいんで特に注意して下さい。
アームが左右にグラグラ振れる様になります。
ベルトとテンショナーローラーが正しい角度で当らなくなって上手にベルトが張れなくなります。
(交換時はHSM用の部品に交換です)
この機体は新車時に給油してあるので全然問題無し!
ベルトを交換したらテンショナーローラーとベルトが並行になる様に調整してロックナットを締めます。
( 適当に着けちゃダメですヽ(`Д´)ノ ココ重要!)
HSMシリーズはテンショナーからスタッドボルトが出てナットで固定します。
旧型はテンショナーをボルトで固定する構造です。
(HSM用の部品に全部交換する事で強化出来るんです)
テンショナーは写真の長いバネで引っ張ってます。
調整はバネの 「 ( 」 と 「 ) 」 の内側の距離を160mmに調整します。
このほか、パックメニューの各部の調整、給油やエンジンオイルの交換を行います。
オーガと地面の距離を規制する重要パーツです。
ここのメンテナンスが悪いと高価なオーガを早期摩耗させてしまいます。
この機種の調整値は
オーガと地面の隙間 8~12mm
スクレーパーと地面の隙間 3~7mm
除雪機の燃料タンクは結露や降雪中の給油などで水が溜まっている事が有ります。
長期間放っておくとタンクの底が錆るんです。
錆る部分にはキャブレターへつながる細い筒があります、錆びたら大変(ノ゚ο゚)ノ
燃料がキャブに行かなくなっちゃいます。
酷い時にはタンクに穴が開くんです (_ _。)
ココまでやったらエンジン調整!
アイドリング回転と最高回転を調整します。
このエンジンは 3,600rpmが規定値、入庫時は3,480rpmでした。
チョッと馬力ダウンしてますよ。
新車でもメーカー出荷時は低めになっている事が多くて、それもバラバラ。
規定値の250rpmダウンなんて機体もあります。
単純計算で出力7%ダウン ((((((ノ゚⊿゚)ノ
なんか損した気分になりますよね。
今回の整備費用は
①除雪機点検パック料金 ¥21,000
②ベルト交換(部品代含む) ¥13,320
合計金額 ¥34,320
12月まで7週間しかありません。
「除雪機点検パック」で本来の能力を取り戻してみてはいかがです?
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