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STIHL MS241C 始動不能

プラウカスタマーサポート小関です

今回は長野県より修理品を送っていただきました

STIHL MS241Cですが他店で中古購入された様です

症状は始動不能

初期診断を行う為燃料とチェーンオイルを入れてリコイルロープを引くと「嫌な音」がします

「キリキリ」音です、経験上焼き付き発生時に聞こえるアレです

あれこれ言ってても仕方ないのでECUに記録されたデータをチェック

ECU交換歴は無く、総運転時間は23時間20分55秒

稼働時間は少ない機体ですね

空燃比データはギリギリOKのラインを割ってません

始動回数515回中、254回も始動が失敗しています

始動できた確率が5割って嫌になりますね

マフラーを取り外してピストンを確認すると「茶色」に変色しています

湿ったカーボンも堆積している状況

リング表面は嫌な黒点状の模様とピカピカの輝きが混在しています

圧縮圧力を点検すると600Kpa強しか出てませんね

完全に圧縮不足

クランクケースの減圧テストはOK

加圧テストもOKです

後はシリンダーを取り外してのチェック作業ですね

邪魔な部品を撤去してシリンダーを抜く準備をします

シリンダーを抜くとピストンが露出します

凄い色してます

リング表面も不味い事になってます

リングが溝に食い込んで固着してます、ピストン上部も削れてますね

でもスカートは案外傷が無い

シリンダー壁です

やはりメッキが摩耗してところどころ本来の曇った銀色からピカピカに光る状態に変化しています

STIHLのメッキ面は強いので20時間ちょっとでここまでの状態になるのは明らかに潤滑不良が起きています

ピストンの変色もそれを物語っていますね

今回の不具合原因は低品質オイルまたは劣化燃料の使用が原因と推測されます

シリンダーはギリギリ再使用できるレベルですが壁面のオイル保持力は低下しているので交換するのが正しい判断です

お客様に見積を伝え判断していただく事にします

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