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STIHL MS261C-M 暖機後再始動不能になる故障診断

PLOW長岡店の柳です。魚沼市のお客様から昨日持ち込みされたSTIHL MS261C-Mです。2日前の猛暑日に作業再開しようとエンジン暖機した状態で再始動不能になるという症状です。燃料が沸騰して泡立ち、燃料供給不能になる現象(べーパーロック)が考えられますが、2020年5月に当店で販売した機体です。
ハイオクガソリン+STIHL純正エンジンオイル HP superを若干濃い目に混合しているそうです。
エンジン始動、アイドリング回転数2,800rpmで安定、フルスロットルも正常に感じます。現象再現するかエンジン始動、アイドリング、停止、再始動を10回繰り返しましたがすべて1発でエンジンかかりました。
エアークリーナーも清掃されていてキレイです。
スパークプラグを点検すると正常なキツネ色です。電極の回りが濡れているのが気になります。
圧縮圧力を点検すると10.2barでした。やや低いです。
あやしいデコンプバルブを清掃して再テストすると
10.9barに上がりました。ほぼ正常値に回復しました。
マフラーを外してピストンを点検すると、ピストンリングの回りが黒くなっています。
スカート部も圧縮が漏れています。
シリンダーの吸気側を点検すると
クラッチ側に薄い縦傷がありました。エンジンは凄く調子が良いですがわずかに圧縮圧力が漏れています。
MS261C-Mのオプションパーツ「バンパースパイク」を取り付けました。
部品番号は0000 660 0800  税別¥1,900です。
M-Tronicの診断を開始します。STIHL SHOP PLOW長岡店では最新機種も修理も得意です。STIHL 0シリーズも修理もお任せください。
稼働時間16時間19分42秒
正常始動回数 159
始動失敗回数 42
アイドリング回転数設定 51
フルスロットル設定 64
現使用時の最高回転数 14,630rpm(基準値14,000rpmより回っています。)
無負荷でエンジン全開にしないようにお願いします。
診断結果はすべて正常でした。
工場出荷状態に初期化(較正)します。
較正後
アイドリング回転数設定 59
フルスロットル設定 66 に変わりました。
メーカー技術担当者に問い合わせると、
レギュラーガソリン+STIHL純正エンジンオイル HP Ultraで症状が改善したという事例があるそうです。Ultraは100%化学合成油なので高温時も高性能な潤滑性と耐摩耗性でエンジンを守ります。もちろん他社製2サイクルエンジンにも使えます。ハイオクガソリンを使用しても性能が上がることはないそうです。

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