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STIHL 088 エンジンかかるけどスロットルレバーを離すとエンストする故障診断

PLOW長岡店の柳です。燕市のお客様から持ち込みされたSTIHL 088です。お客様の訴えはエンジンかかるけどスロットルレバーを離すとエンストする症状です。この症状は軽いエンジン焼き付きしていると同じ現象が起こります。
現行機種はMS880です。STIHL最大の排気量です。正にモンスターマシン
工場内の燃料に抜き替えてエンジン始動、回転数低めですがアイドリングを維持しています。基準値は2,700rpmです。
アイドリングできない原因は燃料だけなのか?まだ分かりません。
エアークリーナーを点検すると詰まり気味です。
エアークリーナーが詰まると濃い空燃比になりプラグがくすぶりやすくなります。
燃料タンクの底に異物があります。燃料タンク清掃とピックアップボディ交換をお勧めします。
デコンプバルブを押さないとスターターが引けません。圧縮圧力点検すると9.2barでした。
エンジンカバーを外してマフラーを外します。088はシリンダーとクリップで挟むタイプです。
ピストンを点検すると薄い縦傷があります。ピストンリングの下側が黒く焼けています。
細かい縦傷が数本あります。
シリンダーの吸気側を点検すると深い縦傷があります。
シリンダーの吸気側に縦傷ができる原因は、
1.劣化した燃料を使った。
2.水分を含んだ燃料を使った。
3.エアークリーナーから異物を吸い込んだ。
スターターグリップが壊れていあるので交換をお勧めします。エンジンは軽いエンジン焼き付きしていますが現状でアイドリングしているのでスパークプラグ、ピックアップボディ、スターターグリップ交換、燃料タンク清掃、エンジン回転数調整でまだ使えそうですが、エンジンがさらに不調になったらシリンダーとピストン交換をお勧めします。

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