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Honda発電機 EU9iGBエネポ ガス発電機整備
ホンダインバータ発電機EU9iGBエネポの点検整備が名古屋市より届きました
御用名で「初期始動時にリコイルを引く回数が以前より多くなった」との事
非常用で月1回始動点検されています
始動確認すると確かに引き回数が少し多い様です
ひと月放置してからの再始動ではガス栓を開けてから燃料系統へガスが行き渡るまでに少々時間がかかります
が、今回の機体は少し遅すぎますね
早速燃料系統の点検整備作業を開始します
ガス発電機の定期点検ではガソリンエンジンとは違うガス式特有の部品の分解点検が必須です
そこを分解点検しないと点検した意味ありません
エンジン本体はガソリン式のEU9iと同じです
ガソリンに関連する部品(タンク、キャブレター)などが無い代わりに、ガスアダプター、ガスレギュレーター、ミキサーなどの液体のガスを気体に変換したり圧力調整する部品が装備されます
燃料のカセットガスにはどうしても不純物が混入しています
それが燃料装置内に蓄積しエンジン不調の原因になるんです
発電機メーカーは燃料ガスメーカーを指定し低品質なガスの使用を禁止しています
それでも純正指定ガスでさえ微量の不純物が存在していて蓄積してしまいます
100均やホームセンターで安売りしてるガスなんかは致命的な不具合を引き起こします
という事で点検する為に機体カバーを取外し
これはガス缶から流入したガスの圧力を規定値に調圧するレギュレータ
六角レンチで外している部分に不純物が溜まるトラップを装備してます
トラップ内にはすでに不純物が溜まっていました
稼働時間は極わずかなんですが…
次にメタリング室の点検です
ダイヤフラムを取り外すと内部には薄っすらと不純物が確認できます
ベタベタした物質がコーティングされています
開閉弁のゴム部分にも不純物が付着しています
清掃が必要ですね
ガスの通路をすべてクリーニングしてレギュレータの整備は完了です
次はミキサーの分解点検です
ミキサーはレギュレーターで調圧されたガスを空気と混合する部品です
この機体のミキサーはクリーナ状態を維持しています
レギュレーター多量の不純物が堆積するとミキサーにも流れ込みトラブルを引き起こすのですが今回は使用時間が少ないのでそこまでは行ってませんでしたね
でも、開けてみないと分からない部分なので定期点検時は必ず確認しましょう
組み上がったミキサー
スロットルバルブは電動モーターで開閉、インバータユニットで制御しています
燃料系統を清掃しクリーン状態のなったエネポ
機体カバーを復元して試運転
エンジンを始動しサーキットテスターで発電電圧を測定後、オシロスコープで出力波形に異常が無いか確認します
この時周波数切替スイッチを操作し周波数が50HZと60HZに切り替わるか確認し完了
ガス発電機はガソリンエンジンとは異なる燃料システムを装備しています
不純物の清掃は定期的な実施をお願い致します
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