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ゼノア刈払機TRZ235 始動不能修理
ゼノアの刈払機TRZ235が始動不能です
ほぼ新品状態なのですが…

お客様より点火火花が出ないという事で返品になりました
確認の為リコイルを引くとあきらかに引いた手ごたえが違います
嫌な予感がしますがチェックを開始します

スパークテスターで火花がでるか確認すると確かに出ません
お客様のおっしゃる通りです
変な手ごたえの原因を検証すると原因が見つかりました
フライホイールが回転していません…
マジですか~

フライホイールがクランクシャフトと結合していません
空回りしています
アルミ製フライホイールの軸穴には一体成型のキー部があるのですが折れてなくなっています

クランク軸との接合はテーパー勘合なのでテーパー面の接触抵抗で位置を保持します
ここが滑ったのですが、取付ナットが脱落していたので組立時の締め忘れですね
でなければ組立ラインのトルク管理工具の公正不良か?

⇑が新品のフライホイール
これを取付ます

両方のテーパー面を脱脂します(油分があると滑って点火時期がズレます)
フライホイールをバンドプーラーでロックしトルクレンチで締め付けます
ここ、強く締めすぎてもテーパー部が変形し滑りの原因になるので正確なトルク管理が重要

点火コイルとマグネットの隙間調整には専用のゲージを使用すると楽ですね

コイルとマグネット間に挟むと規定隙間が出来ます
この工具が無ければシックネスゲージを2本使います
これで無事スパークプラグに火花が飛ぶようになりました
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