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【過去記事】ホンダ発電機EX6 バルブクリアランスを調整

最近のエンジンではあまりバルブクリアランスの調整を行わなくなりました。

私が整備士になった頃、バルブクリアランスの調整や点火装置のコンタクトポイントの交換なんかは日常的に行われていたものです。

 

そんな作業もほとんどしなく(必要無く)なりました。

 

技術の進歩で、バルブやバルブシートの材質が良くなったせいですかね。

 

そんな中、ホンダ発電機EX6のエンジン不調整備をしました。

 

エンジンの始動性が悪く、ハンチング現象もでます。

キャブレターも疑ったのですが、判定は白。

色々考えた結果、バルブクリアランス不良による不具合のようです。

 

実はこの機種、カムシャフトがプラスチック製なんです。

 

 

プラスチック製のカムシャフトはエンジンオイル中の水分で膨張する性質があります。

 

エンジン内で燃料が燃焼したときに出る水蒸気が多量にオイルに吸収されるとオイルが乳化します。

そのような状態で使用を続けるとバルブクリアランスが過小になりトラブルがでます。

 

で、分解。

 

桝屋本店の修理ブログ
EX6の赤いカバーの中には、鉄製カバーに覆われたエンジンと発電部があります。

 

バルブクリアランスを調整するにはこれらのカバーを取り外す必要があります。

 

もちろん、キャブレターや配線なども分離します。

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これが、その中身!

左にマフラー、真中がエンジン、右側が発電部です。

エンジン上部のカバーをはぐるとバルブクリアランス調整ができます。

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これがバルブクリアランス調整を行っている図です。

シックネスゲージという薄い板状の道具で隙間を測ります。

基準値は IN:0.06~0.10mm

EX:0.09~0.13mm

 

今回は特にインテーク側が過小です。

 

念の為、基準値上限でセットし短時間の始動、停止を避けるようユーザーにお願いしました。

エンジンオイルの温度が上がりきらないうちに停止するとオイルが乳化しやすいんです。

 

以前にも国産K社のオートバイで乳化したオイルで油路詰まる不具合がありましたが、油温管理は重要な事なんですね。

 

 

今回の修理も無事終了し快調に始動するようになりました。

 

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