REPAIRBLOG修理ブログ
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
YAMAHA MX200エンジンの不具合
新品のエンジンにトラブルが発生
症状は:リコイルロープが引けない

エンジンを回収し確認すると確かにリコイルが引けませんね
ロックしています
周辺パーツを取り外しても解消しないのでエンジン内部に不具合があります
エンジンオイルは注入済みで量も問題無し

分解して故障原因を特定する作業に着手

クランクケースカバーを取り外し内部を観察
オイルをかきあげるスティックも折れてません
潤滑作用は失われていない様です
大きな歯車(バランサーシャフト)と取り外しても回りません

小型汎用エンジンにはオイルポンプを搭載していない機種が多く、↑写真の突起がエンジン回転時にオイルをかきあげ飛散させます
なので、オイル量が減少すると飛散するオイル飛沫が減少し潤滑不良が発生するんです
小型エンジンの取説に毎回始動時にオイル量をチェックし満量入っている事を確認するよう書いてあるのはこの潤滑方法だから
満量入っている事が正常な潤滑作用の絶対条件なんです

コンロッドキャップボルトを少し緩めるとクランクシャフトがスルスル回り出しました
コンロッド大端部を見ると深い溝が刻まれています
なにやら異物を噛みこんでいる様です

クランクシャフトにも深い傷が刻まれています
エンジン工場で組み立て時に異物を挟んだまま組んでしまった様です
組立後はとても狭いクリアランスなのでこの部分に異物が入る事は考えにくいんです

自動車エンジンとは違いメタルがありません
えぐれた部分はコンロッドそのものです
クランクシャフトとコンロッドの交換が必要です
Youtube プラウチャンネルにて、メンバーシップを開始いたしました。
「修理ブログ」を発展させ、メンバー限定の動画で高度な修理をご案内します。ご自身で修理を行いたい、機械の内部構造を知りたいなど、多くのご要望に対しYoutubeメンバーシップと言う形でお応えしたいと思います。
◎Youtube メンバーシップ動画リストはこちらから。ただいま、1話限定で無料公開中です。