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【チェンソー】STIHL 038AV 燃料タンクよりガソリン漏れです
新規のお客様より「どうしても治してほしい」とのご依頼品 ヽ(゚◇゚ )ノ
色々な店で断られたようです。
STIHL038AVの燃料タンクからガソリンが漏れます。
パーツは供給終了なので修理するしかないですね。
これが問題のパーツ。
赤い矢印の部分からガソリンが滲み出てくるそうです。
このタンク、二つの部位を接着で組み合わせ1か所だけリベットを打ってあります (´_`。)
タンク内部をファイバースコープで確認すると接着部が腐食してます。
タンク内の劣化ガソリンや水分で基材が腐食したんですね。
腐食痕をサンディングしてみましたが部分的に侵食が深い所があります。
タンクパーツを2つに分離して再接着って方法もありますが内部全体に腐食が広がっているんで別の方法で行きます (ノ´▽`)ノ
今回はWAKO’Sのタンクライナーで内部をそっくりコーティングします。
2液硬化型の対ガソリン性樹脂です。
コーティング前にタンク内部を洗浄、サンドブラストで腐食を除去 (ノ゚ο゚)ノ
念のためにケミカル洗浄液で浸透した部分の腐食も除去します。
再度油分を除去してから処理液を注入します。
主剤と硬化剤を8:2の割合で混合。
タンク内に注入し全体に行き渡らせ余分な液は吸引器で吸い出します。
その後加熱硬化 ヽ(゜▽、゜)ノ
硬化時間は70℃~80℃で20分~30分。
こんな箱に入れヒートガンで内部温度を上げます。
処理温度は重要なので温度計でチェックしながらの作業です。
↑は処理中の内部イメージ ヽ(゚◇゚ )ノ
赤い棒は温度計のプローブ、直接熱風が当たらない位置に設置。
コーティング層は1層ではちょっと不安なので2層処理を行いました。
1層目が完全硬化してからもう一回処理します。
↑処理後のタンク内部。
対ガソリン性の樹脂で強固にコーティングされ微細な隙間は完全に封鎖されました。
物理的に既存タンク内に樹脂タンクを再構築した事になります。
ワコーズのタンクライナーはバイク修理でも幾度となく使ってきましたが信頼を置ける製品ですね。
これで名機 038AVが復活です。
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