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【過去記事】STIHL MS261C-M VW 木の下敷きでクランクケース破損修理完了
プラウ長岡店の柳です。
神奈川県のお客様から修理依頼で送られてきた
STIHL MS261C-M VW ハンドルヒーティング付きです。
2015年製、新しいですが掛かり木の作業中にチェーンソーが下敷きになって破損したそうです。
破損したクランクケースを交換するためにはエンジンを分解する必要があります。
昨年MS260-1のクランクケースを交換しているのでそんなに変わらないだろうと思いましたが、新型MS261C-M VWは全く別物でした。
シリンダーを外してクランクケースを真っ二つに分割しました。
VW ハンドルヒーティングと言う冬季作業中に手を温めてくれる機能が付いているため
配線が複雑でした。
シリンダー内壁点検します。写真↑はEX側(排気側)です。縦傷が広範囲に付いています。
軽い焼き付きを起こしています。高温にさらされるので必ず純正2サイクルエンジンオイルを使い作業直後にエンジンを止めないでアフターアイドリングをして冷機運転してからエンジンを止めてください。
IN側(吸気側)にも数本縦傷が付いています。エアークリーナーを通過した微細な異物か燃料タンク内のピックアップボディを通過した微細な異物がエンジンに吸い込まれたかもしれないです。
ピストンの排気側です。ピストンリングの下側に燃焼ガスが吹き抜けた跡があります。
ピストン自体には縦傷がない為、今回の修理ではシリンダー、ピストンは交換しません。
ピストン吸気側です。こちらは綺麗です。
専用工具を使ってクランクケースを組み付けます。
新型MS261C-Mには「アルミニウム製スクリュー」が初採用されています。
アルミニウム製にすることで熱膨張率がクランクケースの材質のマグネシウム合金に近いため緩みにくいそうです。持ってみるとメチャクチャ軽いです。
わずか3.0Nmで締めた後にさらに90°増し締めするだけです。
折れるんじゃないかとヒヤヒヤしました。
シリンダーを組み付けます。
マフラー、リコイルスターター、チェンブレーキなどを付けてだんだんカタチになってきました。
そして完成、始動確認します。OKです。
アイドリング安定、吹け上がり良好、M-tronic搭載機種なので点火系統を診断機MDG1で点検します。
稼働時間40時間55分
アイドリング回転数設定54 基準値内です。
フルスロットル設定65 基準値よりも燃料を少なく制御しています。これはエアークリーナーが詰まっていて吸入空気量が通常よりも少ないので燃料も少なくすることで空燃比のバランスを取っている状態です。
診断結果、点火系統すべて正常でした。
最後にコントロールユニットを工場出荷時に校正します。
掛かり木の作業は危険ですので木の倒れる方向にチェーンソーを置かないようにお願いします。
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