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【過去記事】STIHL MS201C-M アイドリング中にエンストする。修理完了

プラウ長岡店の柳です。

 

昨年販売したばかりのSTIHL MS201C-Mがアイドリング中に回転数が上がって停止するという症状で修理入庫しました。M-tronic搭載機です。コンピューターが瞬時に点火時期や燃料供給量を調整するハイテクマシンです。ガス欠と同じ現象です。

 

昨日今日と現象確認しました。始動性、加速性、負荷テスト正常、アイドリングしたまま床に置いていたら約3分後にウィーンと回転数が上がってエンストしました。

再始動しても数分後にまたエンストします。

故障診断の基本手順に従って

1、マフラーを外してシリンダー内壁点検、ピストンに焼き付きが無いか点検します。

分かりづらいですが、シリンダー内壁正常です。

マフラー側ピストンリングが見えます。最も焼き付きやすい箇所です。

スパークプラグ点検すると、カーボンが多いです。

正しい空燃比で使われたスパークプラグは白っぽくて乾いています。

 

濃い空燃比、燃料が濃すぎている証拠です。ガス欠でエンストするので燃料が足りないのではなく、逆に濃すぎているから不調なのです。

燃料はSTIHL純正2サイクルエンジンオイルを使って新しい混合油を給油します。

燃料タンク内のピックアップボディが詰まっていないか点検します。正常です。

気になったのが粉状になった木屑です。燃料系統が詰まっているかもしれないです。

目立てをしないと細かい切粉が出ます。

エアクリーナーを通過してキャブレター内部のストレーナーが詰まるとエンジン焼き付きます。

こまめに清掃して下さい。

稼働時間7時間59分少ないです。

 

モーターマネジマント

アイドリング回転数設定56 濃い空燃比になってます。吸入する空気量に対して燃料が足りない、燃料系統が詰っているからM-Tronicが燃料を濃い空燃比に制御

しています。フルスロットル設定46 薄い空燃比に制御しています。

MDG1でM-tronicの診断結果は異常なしでした。ではなぜエンストしたんでしょうか?

M-tronicを校正して再度モーターマネジマントをみると、工場出荷時の設定値にリセットしました。やはりアイドリング回転数設定が濃い空燃比だったのがアイドリング不調原因でした。

そして目立てをしてフルスロットルで5回試し切りして校正完了しました。

 

試し切り後にアイドリングしてもエンストしなくなりました。

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