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STIHL 064AV チェンブレーキをかけたままフルスロットルしてニードルケージ破損した。
PLOW長岡店の柳です。大阪府のお客様から送られてきたSTIHL 064AVです。2021年も064AVのエンジン焼き付き修理をしました。過去記事はこちらです。https://plow-power.com/repairblog/repairblog-31730/ お客様の訴えは、中古品を購入したがチェンブレーキをかけたままフルスロットルしてニードルケージ破損してしまったそうです。
型式 064AVEQW ハンドルヒーティング付き 製造年月1989年3月なので34年前のチェンソーです。果たしてこの機体は復活できるのか?高額修理になりそうな予感がします。
まず気になったところはアニュラバッファ(防振ゴム)が劣化してひび割れしています。
ニードルケージ(ベアリング)が破損しているだけでなくクラッチASSY焼き付き、ウォームギヤ破損、スプロケット摩耗しています。オイルポンプはこれらの部品を交換してからでないと点検できません。チェンブレーキ解除忘れによる故障は初心者に多い操作間違いです。正しい操作ができる方にはこのような故障は起こりません。
燃料を補給するとすぐにキャップから漏れてきました。シーリングリング交換が必要です。
正常にエンジンかかりました。アイドリング回転数は安定しています。でもこれだけではエンジン正常と判断できません。
スパークプラグを外してシリンダーの排気側を点検すると、深い縦傷があります。
圧縮圧力を点検すると860Kpaでした。低いです。デコンプバルブがついていないのでケッチンを喰らうくらい強い圧縮圧力のはずです。正常な圧縮圧力は1,100~1,200Kpaです。
マフラーを外してみると、かなり未燃焼ガスで濡れています。燃料供給過多、空燃比が濃過ぎる状態です。これはキャブレターに原因があります。分解清掃が必要です。
ピストンの排気側です。深い縦傷があります。
排気口にカーボンが堆積しているので低品質なエンジンオイルを使っている可能性が高いです。
シリンダーの吸気側を点検すると薄い縦傷がありました。エンジン焼き付きしています。エンジンかかるけど圧縮圧力が低いので負荷がかかると突然エンストしたり、再始動不能になる。などの症状が出る可能性があります。どこまで修理するかお客様に相談します。
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