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STIHL MS170C-E チェンオイルが出ない故障診断

PLOW長岡店の柳です。昨日目立て講習したお客様のMS170C-Eですがチェンオイルが出ないという症状でお預かりしました。

クラッチドラムを外すとニードルケージ(ベアリング)が溶けてなくなっています。エンジン始動直後チェンブレーキを解除しないまま放置するとクラッチが焼けてしまいます。正しい始動方法は、1.ハーフチョークでエンジンかかるとフルスロットル状態なのですぐにスロットルレバーを握って離す。2.アイドリング回転数になってからチェンブレーキを解除する。

さらにクラッチ部品「リテイナー」が破損しています。クラッチリテイナーが破損する原因は、ニードルケージが破損していることに気づかないまま使い続けてクラッチに負荷がかかったからだと診断します。

クラッチを取り外しました。ウォームギヤは異常なし

クラッチASSY、ニードルケージ交換しました。

ワッシャー、Eクリップ交換して試運転しましたがオイルが出ません。

スターターを外してタンクベントを清掃しました。

チェンオイルが出るようになりましたが下から漏れてきます。

オイルポンプから出口までが詰まっているか確認するためオイルポンプを点検します。

清掃してから

専用工具でオイルポンプを取り外します。

オイルポンプ単体テストは正常でした。しかしポンプにクラッチの破片が当たって傷がついています。

よく見るとハウジングに穴が開いています。

オイルが漏れる箇所を特定しました。クラッチリテイナーが破損してエンジンハウジングに穴をあけてしまった。この穴がオイル漏れを起こした。修理可能ですが新品価格を超えてしまうためお客様に相談して買い替えになりました。

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