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STIHL MS261 エンジンかからない故障診断

PLOW長岡店の柳です。「修理ブログ」を見た!という大阪府のお客様から送られてきたSTIHL MS261 2013年製です。お客様の訴えは、中古品を購入して前日まで使っていたが初爆がなく、イグニッションコイルを交換したがそれでも初爆がないので元に戻したそうです。Husqvarna純正エンジンオイル使用しているそうです。

それでは診断を開始します。ピックアップボディが汚れています。タンク内部はキレイです。

工場使用の混合油(HPスーパー使用)で正常にエンジンかかりました。イグニッションコイルは異常ありません。アイドリング回転数は低いですが安定していて吹け上がりも正常に感じます。

エアーフィルターは汚れています。デコンプバルブから燃料漏れた跡があります。カーボンが付着している可能性あります。

スパークプラグはメーカ指定ではない品番(BM7A)がついていました。抵抗Rなしプラグはノイズ発生してエンジン不調や最悪イグニッションコイル故障する原因になります。必ず純正品を使ってください。NGK  BPMR7A または BOSCH WSR6F 電極ギャップは0.5mmに調整してください。

さらに電極が白く焼けています。燃焼温度が高過ぎる、空燃比が薄い、二次空気を吸い込んでいるか燃料系統の詰まりで起こります。エンジン焼き付きする危険サインです。

圧縮圧力を点検すると950Kpaでした。低いです。正常な圧縮圧力は機種によって変わりますがMS261、MS261C-Mは1,100から1,200Kpaあります。

マフラーを外してピストンを点検すると縦傷はありません。しかし燃焼ガスが漏れてピストンが変色しています。

シリンダーの排気口にカーボンがついています。他社製のエンジンオイル使用が原因と思います。STIHL純正エンジンオイル使用していればこのようなカーボン発生せずエンジン内部はキレイな状態になります。

シリンダーのクラッチ側に薄い縦傷があります。エンジンが最も冷却風が当たらない、放熱しにくい場所です。軽度のエンジン焼き付きと診断します。

デコンプバルブを清掃してみます。

圧縮圧力を再テストすると1,000Kpaに上がりました。それでも低いです。

その他リムスプロケットが摩耗しています。ピストン、シリンダー交換+キャブレター分解清掃、機体清掃する完全修理するか?一応エンジンはかかるのでキャブレター分解清掃+機体清掃の最小限の修理にするか?お客様に相談します。

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