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Husqvarna550XP MarkⅡの診断

PLOWカスタマーサポート小関です

今回はHusqvarnaの550XP markⅡのエンジン不調診断

症状は:始動性は問題なく回転も上昇するが突然エンストする

この機種は電子制御キャブレターなのでまずはECUの記録データのチェックから開始します

診断機を接続してオートテストを実施

ソレノイドや温度センサー、スロットルセンサーの状態はOKです

スロットルセンサーの開度はリアルタイムで観測

アイドルからフルスロットルまで綺麗に出力されています

運転時間は193時間52分44秒

2910回の始動回数です

直近役1時間の運転状況のデーターも普通の使用状況を物語っています

デジタル系にエラー履歴や以上なデータはありません

アナログ系をチェックしていきます

まずはエアクリーナー失格

油煙とダストが混じりあった汚物でスクリーンが詰まりかけています

この汚れ、エアブローでは落とせません!

定期的なケミカル洗浄が必須

洗剤で綺麗にクリーニングしました

スパークプラグの点検です

これも失格!

正常な点火火花の発生に悪影響を及ぼします

電極の消耗のほか各部に燃焼生成物がこびりついてます

側方電極に層状に堆積しているグレーの物質が見えます

これが剥がれ落ちてピストンとシリンダーに挟まると大きなダメージが発生します

この物質は硫酸灰、エンジンオイル添加剤は金属添加剤が大半

それが運転時間の経過とともに燃焼室内に堆積します

調子の良いエンジンでも定期的な分解清掃が必要な理由も

この硫酸灰を除去するのが目的

こんなにならないうちに清掃または交換すべきですね

*オイルと硫酸灰の関係にかんしては出光興産の研究者さんの論文がわかりやすいので下記に案内します

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpi1958/35/6/35_6_460/_pdf

燃料フィルターも新品時からノーメンテナンスなのでこの状態

最近のハスクとゼノアのチェンソーはこの白いハードなフィルターを装備しています

これ濾過性能はとても高いんですがその分詰まります

エンジン焼き付きに直結するパーツなので非常に重要

100時間程度で交換したいところです

ファームウエアーのバージョンアップも実施しました

メンテナンスレポートを出力

納品時の添付資料です

この後補正値を初期化し不可テストを実施します

問題なければ作業完了とします

 

 

 

 

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