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KIORITZ CS3611G チェンが張り調整しても緩む。エンジン診断

PLOW長岡店の柳です。昨夜 福島県沖を震源とする強い地震がありました。いつどこで地震が起きるか分からないですね。今日も快晴で暖かい天気です。先日持込されたKIORITZ CS3611G

チェンが張り調整しても緩んでしまうという症状です。テンショナーポールの摩耗などが原因ですが、

この機体は異常なし

このようにスプロケットが摩耗するとチェンを張り調整しても緩んでしまいます。他にも悪い所がないか点検して欲しいということでエンジン診断を開始します。

燃料フィルターが汚れています。フィルターが詰まると薄い空燃比になりエンジンが過熱、過回転、焼き付きの危険が高くなります。燃料を補給してエンジン始動、アイドリング回転数は安定していますが吹け上がりが悪くワンテンポ遅れて吹け上がる感じです。加速不良です。

エアーフィルターを点検すると詰まっています。エアーフィルターの詰まりは吹け上がりが悪くなるだけでなく僅かな隙間から異物を吸い込んでピストンやシリンダーに傷をつける事例があります。作業後はこまめに清掃してください。

スパークプラグを点検すると茶色よりも白に近いです。危険な状態です。

圧縮圧力を点検すると1,000Kpaありました。やや低いです。

マフラーを外してピストンを点検するとピストンリングの上下真っ黒です。排気漏れしている状態です。排気口にカーボンが堆積しています。

ピストンリングの下側も真っ黒です。

シリンダーの吸気側に縦傷がありました。エンジン焼き付きしています。

チェンソーは高負荷、高回転、過酷な環境で酷使されるので高性能な2サイクルエンジンオイルを使ってください。当店ではSTIHL純正2サイクルエンジンオイルHPスーパー、HPウルトラをお勧めしています。

エアーフィルターは重要なパーツです。詰まっていては本当のパワーを発揮できません。燃料フィルターも同じくらい重要です。

ほとんど目立てされていません。切れ味が悪いと無意識に木にガイドバーを押し付けてしまいます。チェンオイルが一瞬で蒸発、煙が出る。さらにソーチェーンが低負荷(無負荷に近い)でフルスロットルで長時間回し続けることでエンジンが過回転、過熱してエンジンが焼き付きしてしまいます。目立て不良もエンジン焼き付きの原因になります。切れ味抜群のチェンソーは最高に楽しいです。

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